対象疾患
- 耳鼻咽喉科一般
- 耳:急性中耳炎、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、難聴、突発性難聴、めまい、メニエール病、顔面神経麻痺など
- 鼻:慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻副鼻腔腫瘍、鼻骨骨折など
- 咽頭:急性咽喉頭炎、急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、口腔(舌)腫瘍など
- 喉頭:声帯ポリープ、喉頭腫瘍など
- 頸部:耳下腺腫瘍、甲状腺腫瘍、顎下腺腫瘍、その他の頸部腫瘍、頸部リンパ節腫脹など
特色
一般外来は月曜日~金曜日まで外来担当医表のようになっています。
入院診療に関して
- 慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術
- 頸部腫瘍摘出術(耳下腺、甲状腺、顎下腺など)を主に行っております。
声帯ポリープや喉頭腫瘍、喉頭蓋嚢胞などに対する喉頭微細手術も行っております。
手術実績は【実績】欄をご参照ください。
また、急性疾患に対する入院加療を行っております。
耳:突発性難聴、顔面神経麻痺、めまいなど
鼻:難治性鼻出血など
咽頭:急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍など
他の医療機関との連携
当院はいわき地域の拠点病院であり、市内クリニックや病院などから様々な疾患の患者さんが紹介されます。このため、一人の患者さんに時間をかけて診療に当たる必要があるため、待ち時間が長くなる場合もございます。その分一人一人に納得いただける診療を目指しております。
第1,第3火曜日,毎週水曜日に福島医大より応援医師の派遣をいただき、主に手術の協力を行っていただいております。
当科で対応不可能な疾患の場合には、他院への紹介を行っております。
手術ナビゲーションシステムの導入について
耳鼻咽喉科では、鼻副鼻腔内視鏡手術において、手術ナビゲーションシステム(メドトロニック社製Fusion Compact ENTナビゲーションシステム)を2019年3月より導入し、全例に使用しています。安全に、より配慮した手術を行っています。
磁場式ナビゲーション
磁場式ナビゲーションとは、磁場を使って患者さんと手術器具の位置を認識するナビゲーションの方式で、エミッターと呼ばれる磁場発生装置が磁場領域を形成します。患者さんの額とインストゥルメントに取り付けた磁場センサーがその磁場領域内に入ることで、患者さんと手術器具の位置を三次元的に認識し、あらかじめ取り込んでおいたCTやMRIデータ上に手術器具の先端の位置情報をリアルタイム表示します。従来の赤外線を利用し位置を認識する光学式に比べ、カメラ方向を気にすることがなく、より自由な器具操作で持続的なナビゲーションを可能にします。
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『慢性副鼻腔炎』や『副鼻腔腫瘍』に行われる副鼻腔内視鏡手術は、鼻腔から内視鏡を入れて行います。
副鼻腔は、眼や脳のすぐ近くであり、眼球や脳を損傷しないように解剖学的知識や経験をもとに細心の注意を払って行います。
しかし、近年増加している好酸球性副鼻腔炎などでは、病変が高度であり、出血も多く安全な範囲がわかりにくく、危険性が生じることがあります。
また、合併症を回避するのに重点を置くと不十分な手術になることもありえます。
手術ナビゲーションシステムを利用すると、カーナビで地図上どこを走行しているのかわかるのと同じように、CTを地図として現在手術している場所をモニターに表示させながら手術を行うことができます。
これにより危険を回避するのに役立ち、安全性が格段に向上します。かつ不十分な手術になることも回避できます。
当科では、全例に使用し、安全性の高い、確実な手術を行っております。